司法試験って、六法全書を全部暗記するの?という愚問

んなわけあるかいっ!!!!

「弁護士を目指しています!」というと、必ずと言ってもいいほどされた、この質問。
「いや、そういうわけじゃないですよ〜」と笑顔でかわすと、「じゃあ何勉強するの?」と大体聞かれます。

そこで本日のテーマは「法律ってどうやって勉強するの?」「法学部って何を勉強するの?」です。

法律学とは、「廊下でヘドバンしてる人をどうするか考える学問」です。

少しだけ面白そう??それは良かった!

校則の例で考えてみましょう

例えば、日本の学校でのルールに
『廊下を走ってはいけない』というものがありますよね?それが、法律、条文の知識です。まずはそれを知ることから始めます。
でも、それだけじゃ学問にはなりません。センター試験も真っ青の、ただの暗記マスターです。

暗記の一歩先への広げ方

法律を勉強する際に、次に考えるべきは
『じゃあ、こういうことをしたらどうなの?』なんです。
廊下で競歩している人は、走るに入るの?スキップしてる人は?ヘドバンしている人は?ムーンウォークしてる人は?ダンスしてる人は?

もちろん、最低限の暗記は必要です。校則に「廊下は走らない」と書いてることを知らなければ、お話になりません。でもね、条文に書いてあれば、争いにはなりません。だって読めば分かるから。条文に書いていないことだから、どう解釈するのかでバトルになるのです。

さらに、ルールにないのことを読み解きましょう

じゃあどう解釈していくのか??
まずは「趣旨と例外」を考えます。つまり、「そのルールは何のためにあるのか?」「特別に許される場合はないのか?」ということです。
例えば、廊下走行禁止の校則の目的は、生徒の安全を確保するためかもしれません。みんなが移動している中を走るのは、怪我などの恐れがありますよね。
また、廊下に高い絵画、壺を置いているからかもしれません。学校によくある、出身の有名な芸術家笑の芸術品を壊さないためかもしれませんね。
こうやって、そのルールの背景を考えるのです。ルールの背景・意図のことを、法律用語で「趣旨」と呼びます。

そうすれば、ルールの例外だって予想できるはず

そして、趣旨が分かれば例外も考えられます。
「授業中で廊下に人が誰もいない時に、トイレに行きたくてしょうがなかったら、走っても許されないかな?」「この階には芸術品を置いていないから、走ってもいいんじゃないかな?」などです。
他にも、ルールの適用範囲(運動場は学校だけど、当然廊下ではないから、走っていいはず!校則は生徒に適用されるものだから、まだ入学してない受験生は廊下走っていいのかな?)などを考えられます。

さて、少しだけ実務チックなお話

ちなみに、その趣旨や適用範囲を教えてくれ、さらに具体的な過去の判断を知ることができるのが「判例」です。
今回の例だと、『こないだ佐藤くんがスキップしてたら、先生に注意されてた』『ダンス部は放課後は廊下でダンスしていいって学校に許可をもらってる』こういうやつです。以前に似たようなことで裁判をやっていて、その結論や結論に至る過程での判断基準をもとに、判断をします。

まとめ

こうして、趣旨を考え、適用範囲を考え、判例を調べて、最終的にはそれが合法なのか違法なのか、裁判したら勝てるのか負けるのか、やったら捕まるのか捕まらないのかを総合的に考えていくのが法律学の醍醐味の一つです。
ムーンウォークは、スピードがでないから安全だ!という意見もあれば、対人では安全に見えるけど、後ろ向きだから芸術品を壊す恐れがあって、ダメじゃないか!という意見もあって、それをどんどん詰めて考えていくのが、法律病患者の楽しみなのです。

忘れないであげて、ヘドバンの人のこと

ではみなさん、ヘドバンの人をどう思いますか?
私は、周囲を確認してやるぶんには安全にも問題ないし…でも混雑してきたのをヘドバンしてると見えないから危ない気もするし…と未だに結論が出ずにいます笑
皆さんの意見も、ぜひお聞かせ願いたいです。

最後にひとこと

「法学部って何を勉強するの?」にたいして「「法律を勉強するんだよ!!!」」
というのは簡単ですが、上手く人に伝えるのが難しい。
そんな、知る人ぞ知るようなマニアックなイメージがありますが、法学部の学生が全員司法試験を受けるわけではないように、法律は決して難しくマニアックな学問ではありませんよ!!!

次回は「条文と判例を疑え」をお送りする予定です。
一人でも多くの人に、法律の魅力が伝わりますように(^◇^)