民法は「総則」だらけで分かりにくい?

法律の勉強は暗記ですか??

初めて法律を勉強する際に、「細かい条文の暗記が必須」のような参考書が多く、何が楽しいのかわからないままに勉強を進めること、ありませんか??

民法で最初につまづくのが、「総則多すぎ問題」

何で最初に総則があるのに、物権にも総則があって、債権にも総則があるわけ!?

と、大学時代の私も、法学の意味不明さに呆れたものです。

そこで、今回は、民法を勉強する際に意識しておきたい、「総則」とは何なのかについて、解説していきたいと思います。

いきなり条文を暗記するのって楽しくない

ぜひ、細かい条文を暗記する前に、「民法」にはどういう特徴があるのかをつかんでいただいて、より今後の学習が進むことを目指しています。

それに加えて、総則ストレスがハンパない

「総則」というのは、それ以下のクラスに全て適用される共通ルールです。

民法には冒頭に総則がありますが、物権や債権にもそれぞれ総則があり、何がどこまで影響されるのかが分からない!!ということが大きなストレスになります。

そもそも「総則」とは何なのか?

そもそも「総則」というのは、共有したルールを前に抜き出したもので、イメージとしては a*b+a*c を a(b+c)というふうに共通したものを前で「くくって」います。

実はプログラミングの大基礎

実は総則は、IT系の理系学生だとすんなり受け入れられるやり方であり、そのためIT系の学生は、法律の学習に優位だと言われている程のアドバンテージです。

(他にもアドバンテージがあるのですが、詳しくはIT系の理系学生は法律学習に有利なのか?の記事をご参照ください)

でも文系人間には少しわかりづらい

しかし残念ながら?法律を勉強する方は文系人間が多いもの。

そこで、一番わかりやすい例えとしては、「校則」「クラス内ルール」「マイルール」です。

とってもシンプルに、「どのルールを誰に守らせたいのか」という問題なのです。

まずは総則のイメージをつかみましょう

校則はこの3つでは適用範囲が一番広く、「その学校に所属する人全員」が守らなければなりません。

大体、300人くらいのイメージでしょうか??

それに対してクラス内ルールは「その学校の1年4組の人」だけに適用されるため、35人以外には無縁のルールになります。

また、「マイルール」については、田中花子さんだけに適用されるため、1人以外には無縁のルールになります。

では実際に民法で考えてみましょう

校則=第1章の総則

校則が全体の「校則」に当たるものになります。つまり、民法の条文は全て総則の影響を受けます。

例えば、この物権では成年は20歳だけど、この債権では成年は30歳・・・なんてことはありません。

民法の条文である以上、原則として成年は20歳なのです。

クラス内ルール=物権総則、債権総則

1年4組では、掃除当番は交代制なのに対し、1年5組では掃除当番は毎日じゃんけんといったこともできます。

先ほどの例を無理やり使うと、物権に規定されている条文では熟年は40歳なのに対し、債権に規定されている条文では熟年は45歳というふうに、それぞれに異なった共通ルールを作ることができます。

また、例えば「債権クラスのでは、成年は20歳というルールは適用されない」といったふうに、自分より上位のルール(校則)の例外についても決めることができます。

もちろん、物権の条文に影響する独自のルールを定めることもできます。

マイルール=各条文

そして、最後にいわゆる「各論」と言われる「マイルール」があります。

これは、それ以外の条文に基本的に影響しないルールです。

「私の中では成年は18歳だから、クラス内でも18歳ということにしよう!」とはならないですよね?

あくまで、上位の共通ルールがあること前提で、それを適用するか、例外にするか、またそのルールの中で「成年は〇〇ができる」といったルールを作れるのです。

少しはイメージが掴めたでしょうか?

ここからはおまけですが、なぜそもそも「総則」なんて面倒な方法を使うのかというお話です。

理由は主に2つあります。

①条文を読みやすくするため

全部の条文に前提条件を書くと、1つ1つの条文がいたずらに長くなり、わかりにくくなってしまいます。

そのため、前提条件は前出しにしておくのですね。数学の式と似たような理由です。

②メンテナンスをしやすくするため

例えば、成年を18歳に変更した場合、前出しにしておけば1つの条文を変えるだけで済みますが、いろいろな条文に「成年は20歳である」と言った記載があると、その全てを変更しなければいけません。

そのため、ある程度総則で前出しにしておいたほうが、改正などのメンテナンスがしやすいのです。

まとめ

民法に総則が多いのは、それぞれに適用したい条文(校則を守らせたい人)が異なるため、それを分かりやすく、メンテナンスもしやすく、整備した結果なんですね。

最初はわからなくて当然。イメージをつかもう

やはり、最初に民法を勉強した際には、「総則多すぎ問題」で引っかかるものです。

ただ、ずっと勉強を続けていると、ふと「ああ、こういうことだったのか」とわかる瞬間が来ます。

また、元も子もないですが、学部試験や行政書士試験では、理解していなくても回答は出来てしまいます。

だから、あまり細かいところに固執して学習を止めてしまうことのないよう、イメージが掴めたら、進んでしまうのも手ですね!!